大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和25(あ)2147 判決

主 文

本件上告を棄却する。

当審における訴訟費用は被告人の負担とする。

理 由

弁護人中野義定の上告趣意は末尾添附の書面記載のとおりである。

上告趣意第一点について。

所論の事由は、原審で主張されていないのであるから、上告の理由とならない。

のみならず、原審が被告人に対し第一回公判期日の召喚状を発していることは所

論のとおりであるが、右は刑訴三九〇条但書の規定にもとずいて被告人の出頭がそ

の権利保護のため重要であると認めて出頭を命じたものでないことは記録に徴し明

らかである。そして、被告人は控訴審において召喚に応じ公判期日に出頭する義務

はないのであり、本件被告人は適法な公判期日の告知を受けながら自ら同公判期日

に出頭しなかつただけであるから憲法三七条一項違反の論旨は既にその前提におい

て失当である。次に原審において弁護人は公判期日に出頭し弁論しているのである

から憲法同条三項違反の主張も前提を欠くわけである。以上の次第で論旨の理由の

ないことは明らかである。

同第二点について。

所論は憲法以外の法令違反若しくは量刑不当の主張であつて適法な上告理由とな

らない。

なお論旨を仔細に検討し記録を精査しても刑訴四一一条に該当する事由は認めら

れない。

よつて同四〇八条一八一条に従い全裁判官一致の意見で主文のとおり判決する。

昭和二七年五月一三日

最高裁判所第三小法廷

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裁判長裁判官 井 上 登

裁判官 島 保

裁判官 河 村 又 介

裁判官 小 林 俊 三

裁判官 本 村 善 太 郎

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